「子育ての羅針盤」では様々な切り口で子どもとの付き合い方、理解の仕方をお話ししていきます。それは子どもだけではなく大人の心を育てることにもなるお話です。

「子どもとの付き合い方」(1)

序説/出来の悪い子どもと言うけれど・・・

 「ウチの子どもは出来が悪い。なんとかならないものか?・・・・」と頭を抱え、何をどうしたらよいかとお悩みのお父さんお母さんを最近非常に多く見受けます。出来が悪いといっても、学業成績が悪い、素行が悪い、性格が悪いなど、さまざまですし、大して悪くもないのに、親の高望みが過ぎて悪く見える場合もあれば、誰がみても悪いなと思える場合もあり、一概には論じられるものではありませんよね。

でも、算命学的にみるとまったく『子どもたちに責任はない』と言わずにはおれないのです。責任がないどころか、受難をより多く運命づけられている気の毒な存在といってよいと思います。

今の時代の子どもたち、そしてこれからの子どもたちは、科学の力だけが飛び抜けて発達した時代を生きなければならなくて、人間の内的な精神世界とのバランスを著しく失った時代を生きなければなりません。

科学の発達は、良し悪しは別にして私たちの生活や社会構造をあらゆる面で合理化させ多様化させています。そのスピードは、心が納得して選択する余裕を与えてくれるものではないようです。

私たち大人でさえ、「これでいいの?」「この先どうなるの?」と自信が持てない時代に、子どもたちは、生まれながらにして生活や社会構造の合理化や多様化の猛烈なスピードに直面している、これはたいへんなハンディを背負っていると言わなければなりません。

子どもたちにとって様々な意味でお手本となる親や大人たちが、今の世の中で右往左往していては、すくすくと"いい子"になれといわれても途方にくれるばかりでしょう。子どもたちは子どもたちなりに、生活の多様化についていくのが精一杯で、それを吸収し対応するのに神経をピリピリさせているわけです。科学の進歩や生活様式や社会通念のゆるやかな「昔」の時代には考えられないようなプレッシャーやストレスが、今の子どもたちに襲いかかっているといっても過言ではないと思います。

子どもに責任はない、子どもが気の毒だとはそういうことなんです。子どもの"出来が悪い"といって、子どもに責任があるように考えたり悔んだりするのはとんでもない見当違いなんです。・・・つづく


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子育ての羅針盤

日本における算命学の第一人者、故・高尾義政氏の法話集から子育てや人間形成に役立つ話を、高尾氏の直弟子だった清水南穂が専門用語をできるだけ省いて、わかりやすく再編集したものです。運命学的見地から親と子供の関係を様々な視点で解説しています。子供の育て方、人間としての生き方の羅針盤として参考にしてください。

 

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