「子育ての羅針盤」では様々な切り口で子どもとの付き合い方、理解の仕方をお話ししていきます。それは子どもだけではなく大人の心を育てることにもなるお話です。

「子どもにタテ社会とヨコ社会を教える」(1)

親子関係でタテ割感覚を教える

人間はある"社会"の中に生まれ、その社会のメンバーとして成長していきます。生まれたばかりの赤ん坊にとっての"社会"とは、まず両親と家族です。そして成長すると共に隣り近所の遊び仲間や幼稚園や学校、そして職場へと"社会"はどんどん広がっていきます。

多くの社会集団に所属し、複雑多様な人間関係を持つことによって"社会"というものを現実的に生きていくわけですが、一生を通じて変らない集団は親子あるいは家族をおいてほかにありません。

生まれたての子どもにとって親こそが、最初にして最小の社会集団である。それはたいへん大きな意味を持っています。

世の中というのは大まかに分けると、"集団"と"個人"のこの二種類しかありません。一人でポツンといるか、誰かがいるかということで、この世の中の人間関係は二種類しかないのです。生まれたばかりの赤ン坊にとって、その誰かとはもちろん親ですね。

この親は、ある日どこかで縁あって巡り合った一人の男性と一人の女性です。共に個人ですが、世の中で一番小さい"夫婦"という集団を作ります。ということは、赤ん坊という一個人は集団が生み出したものです。集団から個人が生まれるんです。

人間の個人はけっして個人からは生まれません。個人と個人が結婚して集団ができ、その集団から子どもができ、孫ができ、そして代々繋がっていくわけです。親(集団)が主で子ども(個人)が従の、タテにつながっていく上下関係です。

しかし、最近の世の中は間違いをしていまして、親子は上下関係であることを忘れ出しているんです。親が主で子どもが従だというと、頭が古いのではないかといぶかる人も多いでしょう。親と子の友達づき合いなんていうのがもてはやされたりしているくらいですから。

少し皮肉ないい方をすれば、上下関係でモノが言えない親がどんどん増えています。子どもに強く出れない、きつく云えない。子どもも同等の人間だから上下でものを言ってはいけないというわけです。

世の中がどこかおかしくなってきた、住みにくくなってきたのは、親子関係の親(集団)が主で子(個人)が従であるということを置き忘れた結果なんじゃないかと・・。

また、子どもが子どもらしさを失い、さまざまな社会的不適合を起す事件が頻発しているのも同じことです。親子関係の中で、上下の意識・感覚を身につけないで成長していくと、必ず集団、つまり社会生活の中で不適合を起すことになります。

上下関係とは、ひらたくいえば目上と目下です。親というのは集団で目上、子というのは個人で目下。理屈抜きにそうです。目上目下というタテ割り感覚を子どもに植えつけて子どもとつき合っていかないと、ヨコ割り社会の世の中へ出て行っても何がなんだかわからない子どもにしてしまいますよ。

 


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子育ての羅針盤

日本における算命学の第一人者、故・高尾義政氏の法話集から子育てや人間形成に役立つ話を、高尾氏の直弟子だった清水南穂が専門用語をできるだけ省いて、わかりやすく再編集したものです。運命学的見地から親と子供の関係を様々な視点で解説しています。子供の育て方、人間としての生き方の羅針盤として参考にしてください。

 

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