「子育ての羅針盤」では様々な切り口で子どもとの付き合い方、理解の仕方をお話ししていきます。それは子どもだけではなく大人の心を育てることにもなるお話です。

子どもに遺伝する親の運命 (2)

母親の子育ては少し気を抜いた方が良い

もし父親と母親が子どもに対し、特別の教育方法を施さないで普通に育てていきますと、自然に"物の考え方・捉え方"や"夢・想念"というものは父親のものが遺伝して行くのです。
ところが"働き方"や"食べ物の好み"そういうものは意外と母親のものが子どもに遺伝しやすいわけです。親と子はこのようにして繋がって行くわけです。

中には母親がいないで父親の影響だけで育ったという子がいますが、そういう子は精神的にはしっかりしている子が育つのですが、現実が伴わないわけです。極端にいうと"夢"が先へ行って現実行動は非常に弱いという子どもが出て来ます。
その反対に父親がいないで母親だけの影響で育つ子もいます。すると精神的には非常に幼稚な面がありながら、逆に行動面はたくましい子どもが出てくることになります。つまり、大人の精神は父親の影響が多く、現実の強さというのは母親から貰うということになるのです。

例えば、子どもが7〜8才のときに両親が離婚をして、子どもが母親の方へついて行ったとします。こういう場合には、その子どもは父親との接点が無くなるので、精神状態の成長がそこから止まってしまうのです。つまり現実には強くなりますけれども、大人になった時に非常に精神的に子どもの要素を持った大人になってしまいます。

世の中では、小さい時に苦労して、一代で田舎から出て来て経済力を築き財界の第一人者になられたというような方がいます。大抵父親の縁が薄く母親から育てられています。だから子どものときに"夢"を考えず、貧乏はいやだと、まずその辺から考えるんです。食べて寝るのに困らないようにしようと、そして母親の苦労を見て、何とか母親を助けてあげたいと、現実的な強さが若いときから出て、がむしゃらな働きをするのです。これがやがて一代で大きなものを作りあげる、初代運とか一代運、あるいは創設者といわれるような人になります。母親の影響の強いパターンなのです。

付け加えるなら母親があまり利口ではない方がいいんです。子育て上手な母親というのは、どこか抜けている親なのです。その方が子どもがしっかり育ちますから、いい子どもを育てようと思ったら、ちょっとだけ気を抜いておいた方がいいようです。子どもから見て完壁な母親だと、最大限に親をこえることが出来なくなるのです。智恵もかなわない。労力もかなわないとなると、このような母親をもった男の子は、いい子でも精神的歪みが生じるのです。

はためからみると頭が良くて行儀がよくて、品があっても、結婚して子どもが出来たとき、奥さんにたいする包容力はないのです。そして子どもに対しての慈しみもなくなる。そのような"心の変形"が生まれてしまうのです。育つ間は大変いい子なのですが、結果的に親放れしないで結婚したようなものになる。だいたい利口な親から生まれる男の子は、若い時は運がいいのですが、晩年に運の悪い人が多いのです。少し気を抜いている親の子というのは、若いときに苦労しても年を取ってから成功する人が多いようです。

つづく・・・

 


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子育ての羅針盤

日本における算命学の第一人者、故・高尾義政氏の法話集から子育てや人間形成に役立つ話を、高尾氏の直弟子だった清水南穂が専門用語をできるだけ省いて、わかりやすく再編集したものです。運命学的見地から親と子供の関係を様々な視点で解説しています。子供の育て方、人間としての生き方の羅針盤として参考にしてください。

 

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